9 月 17th, 2006
受発注前に作成される見積書の現物を複数の業種別に掲載し、担当者らに取材した本。見積書の体裁だけでなく、どんな点に配慮しているか、どうしたら受注に結びつくかという視点も含んでおり、自社の業種以外の見積書も参考になる。
顧客と業者の間に情報や知識の格差がある場合は、見積書の金額にいたる根拠が明確であることが重要なようだ。ホームページ制作業者は相手の理解度によって見積もりの細目を分けるという。リフォーム業者の場合は、顧客が言及していなくても必要になりそうな作業をあらかじめ見積もることで、将来起こりうる「言った言わない」紛争を回避するようだ。
他にも成約を目指したり、ビジネスを有利に展開する見積もりの工夫例が多数紹介されている。プロ掃除業者は、作業内容を写真で見せるアプローチブックを作成し、定型作業の金額を明確に伝達する。板金出張見積もり業者は、忙しい専門家に代わって素人従業員が出張見積もりに出向き、写真撮影をするなどしてから帰社した後、専門家による見積もりを出すという。差別化が難しいと思われる楽天ビジネスの文章見積もりでも、印刷業者による実例は感心させられた。
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9 月 17th, 2006
営業活動の中で、もっとも困難な新規開拓に焦点を当てた本。主に営業前の準備、テレアポ、面談時の各段階ごとに有益なアドバイスを行い、文章も簡潔ですぐに読み終えることができる。
営業前の準備段階では、ターゲットにする顧客像を絞り込んで、成約可能性の高い顧客をふるい分ける点を強調する。さらに取り扱い商材の便益を列挙し、ライバル商品がアピールしている点は除いていく。これは時間的制約の大きいテレアポ時に、顧客にとっての便益をすばやく明確にアピールするためとのことだ。
こうした準備の結果、テレアポ時には開口20秒で具体的顧客像を伝え、便益をアピールすることを述べる。例えば先方の社長の名前など、わかりそうなことは前もって調べ上げてから電話をかけ、会社名、氏名を名乗った上で、最初は無理に売り込んだり、アポイントをとるのを避けよという。その代わり、無料のニュースレター送付の許可や、サンプルの提供などを行って、まず相手の信頼を得るようにせよという。
実際の商品説明の機会を得た場合でも、説明自体をカタログに任せた上で、商品の欠点や商品購入の障壁になっている事項をたくみに聞き出せという。これは、最終的に成約にいたる商談ができるかどうかを見極めと、相手の信頼を得るためであるようだ。
商品の便益を考慮してもうかる商材を優先的に扱い、顧客の温度を見極めるという視点は、「アフィリエイトで月100万円確実に稼ぐ方法」(2006)などと共通で、単なる営業テクニックだけではどうにもならない点があるのだということに気付かされる。商品購入の前に、顧客の信頼を得る前段階を準備せよというのは、「1億稼ぐ! メールマガジン私の方法」(2005)、「月100万円のキャッシュが残る10の利益モデル」(2006)と共通である。商品それ自体の魅力だけでなく、前段階の演出をビジネスに織り込む必要があるということだろう。
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9 月 14th, 2006
個人事業を始める時や、始めた後に考えるべきこと、あるいは必要手続きについて説明した本。行政手続き、資金調達関連の話題が豊富なうえ、図入りでわかりやすい。その一方で、新会社法を織り込んでおらず、内容の一部は店舗商売を想定している箇所もある。
諸官庁への届出解説では、国税・税務署関連などをはじめ、すべての書類が図入りで記入例を説明しており、わかりやすい。また、法務局での商号登記について解説しているのは、現時点では本書しか知らない。ネット上でも、説明しているページがある(システムブレイン商号登記、ソラシドガクフ商号登記、個人事業の商号登記)。
業務用の銀行口座開設では、信用金庫や地方銀行を狙い、融資は国民生活金融公庫からいけとあるが、このあたりは吉澤大「はじめての『独立・起業』なるほど成功ガイド」のアドバイスのほうが詳しいように思えた。そのほか、年金のアドバイスとして任意加入の国民年金基金などについて解説するほか、経理面でも証ひょう整理の説明がある。
成功する個人事業の始め方 萩原 広行
成美堂出版 (2005-06)
ISBN-10: 4415030807
ISBN-13: 9784415030807
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